逆流性食道炎は胃食道逆流症の一つです。
胃食道逆流症は、胸やけなどを起こす病気の総称で「GERD」(ガード)と呼ばれています。
胃食道逆流症には2つのタイプがあります。
- 逆流性食道炎
- 非びらん性胃食道逆流症
食道粘膜に炎症があるか否かで病名が異なります。
(内視鏡検査で食道粘膜を直接観察をして判断します。)
また、その中でも1.の逆流性食道炎になりやすい人、2.の非びらん性胃食道逆流症になりやすい人のタイプが分かれます。
逆流性食道炎になりやすいのは痩せてる人でしょうか?それとも太ってる人でしょうか?
逆流性食道炎になりやすい人、非びらん性胃食道逆流症になりやすい人
胃食道逆流症「GERD」は、食道粘膜が炎症を起こし、赤くただれ(びらん)、遺揚などの病変がある場合に「逆流性食道炎」と診断されます。
一方、胸やけや呑酸などの症状があっても、食道粘膜に炎症はなく、粘膜がきれいなことがあります。この場合は「非びらん性胃食道逆流症」と診断されます。
長い間、後者は炎症がないため、逆流性食道炎の軽症型とされてきましたが、逆流性食道炎と変わらず症状が重く、実は胸やけを訴える患者の6~7割の人は、非びらん性胃食道逆流症ではないかと考えられています。(池袋大谷クリニック院長:逆流性食道炎を自力で防ぐ)
食道の粘膜に炎症やびらんがある
食道の粘膜に炎症やびらんがある人は逆流性食道炎です。
酸性の胃内容物が食道に逆流して食道粘膜にびらんや潰瘍ができ、 不快症状が起こります。内視鏡検査によってびらんや潰瘍が認められます。
男性は中高年、女性では60~70歳代に多いのが特徴です。
また、脂っこいものをよく食べる人や、飲酒の機会が多い人、過食しがちな人、ストレスがある人にも多いのがこの逆流性食道炎です。
なりやすい人
- 中高年の男性
- 60~70歳代の女性
- 太っている人
食道の粘膜に炎症やびらんがない
食道の粘膜に炎症やびらんがない人は非びらん性胃食道逆流症です。
食道に異常がないのに、症状がある人はこちらです。食道粘膜にびらんや潰瘍がなくても、 酸性の胃内容物が食道に逆流して不快症状が起こります。
ストレスに対して反応しやすい人に多いのが特徴です。
食道粘膜が過敏になっている人、食道の端動運動などの機能低下、睡眠障害がある人に多いのが、この非びらん性胃食道逆流症です。
なりやすい人
- 若い人
- 女性
- 痩せている人
逆流性食道炎は太っている中高年男性や猫背の高齢女性に多く、非びらん性胃食道逆流症は、若く痩せている女性に多い!
出典:逆流性食道炎を自力で防ぐ
まとめ
もう一度簡単にまとめます。
胃食道逆流症には2つのタイプがあります。
- 逆流性食道炎
- 非びらん性胃食道逆流症
1.逆流性食道炎になりやすい人
- 中高年の男性
- 60~70歳代の女性
- 太っている人
2.非びらん性胃食道逆流症になりやすい人
- 若い人
- 女性
- 痩せている人
逆流性食道炎は欧米に多く、日本には少ないとされてきた病気ですが、肥満の増加、食生活の欧米化、高齢化などに伴い、この20年ほどで日本でも患者数が急増しています。
また、ストレスも大きく関わっているため現代病とも言えるのではないでしょうか?
逆流性食道炎は日々のケアによって防ぐことが出来ます。また、胸焼けを起こしにくくする食べ物で胃液の逆流を防ぐことも出来ます。