胃がんで胃の切除手術をした後遺症として、味覚の変化(味覚障害)が見られることがあります。それにより、嗜好が変わったり、味が分からなくなったりして食欲が減退する人がいます。
そこで、味覚障害のよくある症状と原因、また対処法についてまとめました。
胃切除後に味覚の変化が起こる症状について
胃を切除した後に、嗜好や味覚が変わったり、味を感じにくくなったりする後遺症があります。
「味覚消失」胃を切除したあと、何を食べても味がしない
「味覚減退」味が薄く感じる
「味覚異常」口の中に苦みや渋みを感じる
これらの症状により、さらに食欲が減退し、食べるのがおっくうになります。
味覚の変化(味覚障害)の原因
味覚の変化の原因は、胃の切除による貧血や亜鉛不足が原因です。
ビタミンB12や亜鉛不足で味覚障害が起こる
味を判断する器官として、舌の表面にある「味蕾」が大きく関わっています。味蕾の再生に欠かせない栄養成分が「亜鉛」です。
(※味蕾…食べ物の味を感じる小さな器官)
また、胃を切除するとビタミンB12や鉄分の吸収が悪くなり、貧血になります。これも味覚障害の原因と言われています。
対処法
濃い味つけや甘いものなど、味がはっきりしたおかずや、亜鉛を多く含む食品を取り入れるようにしましょう。
また、貧血を防ぐためにもビタミンB12の多い食材も意識して取り入れましょう。
食事から取り入れるのが難しいときは、サプリメントなどで補いましょう。
味覚の変化に効果的な食材
- かきやほたて、うなぎ、かになどの魚介類
- 牛肉や豚肉などの赤身、レバーなどの肉類
- 納豆や大豆類
- アーモンドやごま
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まとめ
胃を切除した後の後遺症で味覚障害があります。
味覚障害の原因はビタミンB12や亜鉛不足。
対処法は、はっきりした味付けで食欲減退を防ぎ、亜鉛などの多い食材で亜鉛不足を補う。
参考文献
亜鉛欠乏症の診療指針 2016(一般社団法人 日本臨床栄養学会)
メモ