ダンピング症候群は、幽門側胃切除術の際に起こりやすく、胃の出口がなくなったことによって、食べ物を一時的にためておくことができないまま、大量に食べ物が腸に流れ込むことで起こります。
ダンピング症候群の予防&対応策
もしもダンピング症候群が起こったときは、慌てずに対応しましょう。ポイントは4つです。
飴をすぐに食べる
晩期ダンビング症候群では、低血糖が原因で様々な全身の不快症状が現れます。飴などのブドウ糖を補給して、血糖値を上げて症状を落ち着かせましょう。常備しておくと安心です。
食事はゆっくり、よくかんで食べる
口を胃のかわりにしてゆっくりよくかむことによって、口の中で食べ物と消化酵素とがよく混ざります。そのまま粥状にしながら少しずつ飲み込むことで、ダンピング症候群を予防することができます。
もしも症状が現れたらすぐに横にってしばらく休む
早期ダンピング症候群の症状が現れたら、すぐに横になって症状が落ち着くまでしばらく休みましょう。
腹八分目にする
食べすぎもダンピング症候群の大きな要因です。食事は栄養バランスを考えた、腹八分目にします。ゆっくり食べることが大事です。
胃の切除後の食事指導
胃の切除後には病院で食事指導があります。ダンピング症候群を予防するために、病院からよく言われることを簡単にまとめます。
早期ダンピング症候群を予防する食事指導
たんぱく質と脂質を多く摂る
炭水化物は少なめに摂る
一日に5~6回に分けて食べる
症状が出たときは、食後20~30分ほど横に寝ると症状が落ち着きます。
晩期ダンピング症候群を予防する食事指導
一度の食事の量を少なくする
ゆっくりと食べる
低血糖が起こったらすぐに飴などの糖分を補給しましょう。
ダンピング症候群にNGな物ベスト4
1、コーヒー
2、ケーキなど甘いもの
3、炭酸ジュース
4、アイスクリーム
まとめ
ダンピング症候群を予防する方法と、胃切除後の食事をする時のアドバイスをまとめました。
早期、晚期ともにダンピング症候群を予防するためには、食事はゆっくり、よくかんで食べて腹八分目にすることが基本です。
ダンピング症候群には「早期ダンピング症候群」と、「晩期ダンピング症候群」の2種類あります。それぞれの種類と異なる対処法についてはこちらの記事でも詳しく説明しています。
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2種類ある!ダンピング症候群【症状・原因・対処法】
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