隣にいる人がムセた時、あなたならどのような対応をしますか?
介護現場では毎日誰かがどこかでムセており、日常的に見慣れた光景です。ですが、ムセている人にしてはいけない事が2つあります。
今回はムセた人に絶対にしてはいけない間違った対応と、そもそもなぜむせるのか、その原因と正しい対処法を紹介します。
ムセている人に絶対にしてはいけない2つの事
ムセている人の背中を起こしたままトントンと叩く。
これは間違った対応です。
上半身を起こしたままトントンすると、気管が垂直になった状態なので、叩いた拍子に食べ物が気管に入り込んでしまいます。
ムセている人に水などの飲み物を飲ませる。
これも間違った対応です。
ムセている人に水などのサラサラしたを飲ませると、さらなる誤嚥をひき起こす原因になります。
※誤嚥・・・食べ物が気管に入っていくこと。水は誤嚥しやすい。
なぜムセるのか?ムセの原因
ムセとは、食べたものなどが、誤って気管の方へ入りかけた時に起きる咳のことで、気管の外へ排出しようとする体の反応です。
ムセる原因は食べ物が気管へ行かないようにフタをする喉の機能がうまくいかずに失敗してしまうことです。
高齢になると、のどの機能が衰えるために、この失敗が増えます。また、嚥下障害もムセの原因の一つです。
ムセている人への正しい対応
むせている人がいたら、上半身を前方へほぼ水平に倒し、その状態で咳をさせましょう。
これが正しい対応です。
気管を水平にして咳をさせると、入った食べ物などが排出されやすくなります。
まとめ
今回は、ムセた人に絶対にしてはいけない間違った対応と、正しい対応をまとめました。
高齢者の場合は、気管に入った食べ物が肺まで行くと、肺で炎症を起こしやすくなります。そのため、ムセやすい食べ物には注意が必要です。
早食いや、一度に食べ物をたくさん口の中に入れるのも、ムセる原因になるので、日頃から気を付けましょう。